オーディオテクニカのヘッドホン ATH-AD2000のバランス化改造(リコール非対策版)

はじめに

オーディオテクニカ(Audio-technica)のヘッドホン、ATH-AD2000のバランス化改造を行いました。本ヘッドホンは「LRがGND分離されている」ため、バランス接続に対応したコネクタに付け替えるだけでよい…はずなのですが、

ヘッドホンの左右ハウジングにコードを分岐する部分において、左右アース線が接続された状態で製造されていたことが判明しました。

https://www.audio-technica.co.jp/product/notice/11(2022/5/15 参照)

と、GND分離されていないリコール対象品でした。

さらに、2021年でリコール対応も終了してしまいました。

あっ…完全に忘れてた…

この記事はそんな、”リコールに出し忘れてしまった人”のための「リコール対応+バランス化」の記録です。

手順

リコール箇所の対応

ケーブルの交換不要。LR分岐部分の接続だけ変えればOK!

LRの分岐部分とは、ここのことです。

問題のLR分岐部分。

ここをこじ開けてみると、リコール対象となった理由がよくわかります。

これを見ると線材そのものは4芯であるのに、この分岐部分のみ接続されてしまっているためにGNDが分離できていません。従ってこの2つのGND線同士が接続されないように修正していきます。

具体的には下の図のように、プラグ側、本体L側、本体R側、それぞれの線材を分岐部分の近くで切り、同じ色の線材同士をはんだ付けします。この時本体L側、本体R側の2本の黒線は、プラグ側にある別の黒線とそれぞれ接続します。

各線材は割と細いので、専用のワイヤーストリッパーを使わないと剥くのが大変です。今回私はこちらを購入しました。使い勝手良好です。

接続できたら、こんな感じでホットメルトで固めた上から熱収縮チューブとかでカバーしておくとよいでしょう(図は、熱収縮チューブを先に通し忘れたのでボロボロですが、イメージとして)。

コネクタの接続

所望のコネクターに、適切なピンアサインで、はんだ付けするだけ!

ヘッドホンのバランス接続方法には、いくつかの種類(XLR 3pin×2、XLR 4pin、2.5mm4ピン、4.4mm5ピンなど…)があります。

以下では、XLR4pinのコネクタを使う前提で説明していきます。(個人的には加工難易度や使い勝手的に一番バランスがとれていると思います)

まず、もともとついているミニプラグのコネクタは切ってしまいます。

この時多少の長さを残しておき、反対側に下記XLRのメスコネクタを接続して、アンバランス変換用ケーブルを作っておくと何かと便利なのでおススメです(買うと意外と高いので。)

さて、本題に戻ります。XLR 4pinのコネクタはこれが定番です。
恐らく、サウンドハウスが最安値だと思います(2022年5月現在)

こちらのコネクタに、下記のピンアサインで接続していきます。NEUTRIKのプラグにはピン番号も書いてありますので、この表示に従って以下の順番で配線(はんだ付け)します。

  • 1ピン:L+ ⇒ 透明線
  • 2ピン:L- ⇒ 黒線
  • 3ピン:R+ ⇒ 赤線
  • 4ピン:R- ⇒ 黒線

黒線はL側のGNDかR側のGNDか見分けがつかないから、テスターを使って
「どっちの黒線と接続したときに “30数Ω” と表示されるか」で判断するとよいよ。

はんだ付けのやり方は、この動画が超おススメです。
ハマりそうなポイントがすべて解説されていると思います。今回はマイクケーブルを作るわけではないので、置き換えながらみていただければ。

最終的な形はこんな感じになります。
絶縁を確実にするため、スリーブに収まる範囲でホットメルトで固めてしまってもよいと思います。

バランス化による音質変化

全体的にかなり好ましい変化があり、1ランク上位の機種に生まれ変わったかのようです。

  • スピード感が出た。
  • 解像度が上がった感じがする。
  • 高域がより上まで伸びるようになった感じ(もともと良好ですがさらに良くなった)
  • 低域の質感が変わる。ノリがよくなる

元々ATH-AD2000は、声の出方が自然で気に入っていたのですが、少しパンチが足らない点が不満でした。しかしバランス化によってより現代的な音になり、不満点が解消され、さらに愛着がわきました。

おわりに

着脱式にするなど本体側の改造までする記事が多いですが、ATH-AD2000はバランス化したいだけであればヘッドホン(ドライバ)本体側の改造不要です。ぜひやってみてください!

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