TED動画でディクテーションができるAndroidアプリ「TEDICT」を、
Linux PC(Ubuntu22.04 / Ubuntu20.04)で動かす方法をまとめました。
これ以外のAndroidアプリも、同じ方法で動作しますので是非参考にしてください。

結論からいうと、
Ubuntu 22.04 の場合、「Waydroid」を使うのがよさそう
Ubuntu 20.04 の場合、「Genymotion」を使うのがよさそうです。
前者の方が安定動作するので、本記事としてはUbuntu 22.04 +Waydroid 推奨。
各種OSでの動作検証/解説記事はこちら↓




Ubuntu 22.04の場合:Waydroidを使う
当方のUbuntu22.04 環境ではこの方法が一番簡単、かつ安定動作するので推奨します!!
公式のドキュメントも比較的わかりやすくて◎。
環境
Ubuntu 22.04 の検証は、以下で行いました。
HP Spectre 13-af000 シリーズにUbuntu 22.04 をインストールしたもの
インストール
参考:https://docs.waydro.id/usage/install-on-desktops
以下のコマンドを順に入力し、Waydroidをインストールします。
sudo apt update
sudo apt install curl ca-certificates -y
curl https://repo.waydro.id | sudo bash
sudo apt install waydroid -y
インストールが完了するとデスクトップメニューに「Waydroid」の項目が追加されるので、こちらをクリックします。
ウインドウが立ち上がります。「Android Type」は「GAPPS」とするのがよいでしょう。
通常Google Playからダウンロードできるアプリを使いたいと思うので…。
設定が終わったら「Download」を押します。


ダウンロードが開始するので、少々待ちます。終わると、下記の様に「Done」ボタンが出現しますのでこちらをクリックします。


Android画面が立ち上がります。


が、Play Storeをクリックすると「This device isn’t Play Protect certified」となって起動できません。そこで、以降の手順によりGoogle Play の Certificationを行います。


Google Play のCertification
参考:https://docs.waydro.id/faq/google-play-certification
sudo waydroid shell
shell起動後(下図のように:/ # と表示されてから)、以下のコマンドを入力します


ANDROID_RUNTIME_ROOT=/apex/com.android.runtime ANDROID_DATA=/data ANDROID_TZDATA_ROOT=/apex/com.android.tzdata ANDROID_I18N_ROOT=/apex/com.android.i18n sqlite3 /data/data/com.google.android.gsf/databases/gservices.db "select * from main where name = \"android_id\";"
実行すると下記のように数字が出てくるので、これをメモします。
android_id|数字
https://www.google.com/android/uncertified
にアクセスし、先程のandroid_id| の後ろにある数字を「Google サービス フレームワーク Android ID」とある欄に記載し、下部にある「登録」ボタンを押します。


下記のように入力した数字が反映されることを確認します。


実際にGoogle PlayのCertificationが行われるのには少し時間がかかります。少し待ったあと、Waydroidを再起動します。
Certificationがうまく行くと以下のようにSign inできるようになります。自身のGoogleアカウントを用いてSign in します。
Google アカウントへのSign in が完了すると、通常のAndroid端末と同じようにGoogle Playを使用することができます。インストールしたいアプリを検索し、インストールすると…


いい感じに実行できていますね。完璧です!!


Ubuntu 20.04の場合:Genymotionを使う
当方のUbuntu 20.04環境で使えたのはこの方法だけでした。速度的にも問題ありません。
環境
Ubuntu 20.04 PCのスペックは以下(2012年ごろの古いPCです)。


インストール
Genymotion公式サイトに行って、Linux版をダウンロード


インストールしたい適当なフォルダ(画像では~/tools_androidを想定しています)で、ダウンロードした genymotion-3.2.1-linux_x64.bin を実行。



適宜パーミッションの変更等は行ってください~


実行したフォルダに、genymotionフォルダができます。


インストールしていなければVirtualBoxをインストールします。
sudo apt-get install virtualbox
インストールした(先ほど作業したディレクトリ)で、以下のようにgenymotionを実行
cd genymotion
./genymotion
GUIが出てきます。アカウントを作成し、ログインします。


個人利用の場合には、無料で使うために必ず「Personal Use」を選びましょう。


仮想マシンの設定
右上のプラスボタンからデバイスを設定します。


エミュレートするデバイスを選択します。デバイスはどれでもよいですが、処理負荷の観点から、
- Google Nexus7
- Android 5.1
で動作させてみました。CPUコア数やメモリ容量などは、ホスト側(Linux OSが動作しているPC)のスペックに合わせて変更します。


今回は画像のようにコア数1、メモリ1GBと最低限のスペックにしていますが、TEDICTは動作します。


設定が終わると、先程作成したVirtual deviceが表示されるので(図は2つあります)、クリックして起動します。起動中は、右の「Status」がBootingという表示になります。


仮想マシン上での操作
起動するとこんな感じで、ホーム画面が表示されます。


画面右端のこのマーク(Install Open GApps)をクリックし、Google Playストアをインストールします。


インストールが終わると、下記の表示があるので「RESTART NOW」を押して再起動します。


メニューを示す「︙︙」マークのアイコンをクリックすると、Google Play ストアがインストールされたことがわかります。


あとは、スマホにTEDICTをインストールする要領で、GooglePlayストアへのログインとインストールを進めていきます。
ちなみに右上のマークをクリックすると、横表示になります。(TEDICTを使うには横表示のほうが都合が良いと思います)




Ubuntu 20.04 で動かなかった方法
どれもまともに使えるレベルではありませんでした。
(動作不安定)Anbox
一応、GooglePlayストアをインストールすることもできて


TEDICTをインストールすると、動作するんですが・・・


音と動画が出ません。また動作が非常に不安定です。
(起動せず)WayDroid


そもそもインストールがうまく行きませんでした。
Google Play ストアのインストールまでたどり着けない。
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[…] Androidアプリ(TEDICT)をPCで動かす – Linux編 […]
[…] Androidアプリ(TEDICT)をPCで動かす – Linux編 2022年9月10日 […]