Windows 11には、Android用アプリを動作させる「WSA」 (Windows Subsystem for Android)機能があります。
しかし、標準状態では「Amazon アプリストア」に存在するアプリしかインストールできません!
そこで、Google Playストアで配布されているアプリをインストールする方法について詳細にまとめました。
お手持ちのAndroidスマホに入っているアプリが使える!!!
Windowsで公式にサポートされていない機能をインストールする行為です。
セキュリティ含む様々なリスクがありますので、推奨しません。
またこの記事を参考にして生じた損害について筆者は補償しません。
もしも真似される場合は、完全に自己責任でお願いします…!!
概要
2つの方法があります。簡単に概要を説明します。
GooglePlayストア入りのWSAをインストールする
MagiskOnWSA というツールを用いてGooglePlayストア入りのWSAをビルドし、これをWindowsの標準機能の代わりにインストールする方法です。ネット上にも多くの記事が上がっています。
特にこちらの説明が分かりやすいので参考にしてください。
https://qiita.com/A_Akira0803/items/e29413ac79cab81fac1a
しかしインストール手順が面倒なことや、セキュリティ上のリスクが高いことから万人にはおススメできません。
(参考)この方法を応用すると、Windows10でもWSAを使用できます!! 詳細は以下の記事にまとめています。
APKファイルからのインストール(おススメ)
WSAにAPK(Androidアプリのインストールパッケージ)からアプリをインストールできるツール「WSA pacman」と、Google Playストアの代替アプリ「Aurora Store」を組み合わせる方法です。
Windowsの標準機能をハックする必要がないので、GooglePlay入りのWSAをインストールする方法と比較すれば、セキュリティ上のリスクは低い(マシ)だと思われます。
Google Playストアの代替である Aurora Store ですが、使い勝手はGoogle Playと同等かそれ以上です。しかしFAQ(以下)でも言及されているように、Aurora Storeの使用はGoogle Playの利用規約に違反している為、ログインしたGoogleアカウントが凍結(BAN)される可能性があります。これが最大のデメリットです。
However, you may want to be careful as Google retains full rights to block any account under theirGoogle Play Terms of Service §4 (opens new window), because using Aurora Store clearly violates their terms of services. Being banned means that the very Google account you used to sign in with will be blocked forever. It might be worth using a dummy account for that reason.
https://aurora-oss.vercel.app/faq/#general
従って後述する匿名(ログイン不要)モード、または使えなくなっても構わないアカウントを使用することを強くお勧めします。
(参考)なぜAurora Storeを使うのか?
Aurora Store以外にもGoogle Playの代替アプリは数多く存在しますが、その多くがF-Droid(フリーかつオープンソースのAndroidアプリの配布場所)で配布しているアプリにしか対応していません。
一方Aurora Storeは、Google Playストアと同じリポジトリにアクセスしている為、Google Playストアで取り扱いのあるアプリがほぼ全てダウンロードできるようです。
こちらの動画に詳細がまとまっているので、興味ある方はどうぞ。
APKファイルからのインストール方法
本記事では「APKファイルからのインストール」方法を詳しく解説します。
WSA-pacmanのインストール
WSAにAPKファイルからアプリをインストールできるように、WSA-pacmanをインストールします。
プロジェクトのリポジトリ から最新版をダウンロードします。installer.exe(インストーラー版)を使用すると、.apkファイルへの関連付けをしてくれるので楽です。
インストーラーを実行したら、特に設定は変えずに先に進んでいけばOK。
WSAの設定(開発者モードをオンに)
スタートメニューからWSAを起動します。↓これです
WSAが起動すると、下記の画面になります。
左側にあるメニューの「詳細設定」をクリックし、「開発者モード」をオンにします。
WSA PacMan の起動
スタートメニューからWSAを起動します。↓これです
起動した時の状態です。WSAを起動するため、「オンにする」をクリック。
ファイアウォールの警告が出てきたら、「アクセスを許可する」をクリックします。
接続が完了すると、下記の様な表示が出ます。
トラブルシューティング1:「未認証」と表示される
「デバッグ認証は拒否されたか、取り消されました。最初のボタンを押し~」と表示された場合には「再認証」をクリックします。
新しいウィンドウが表示されない場合「開発者オプション」から「USBデバッグ」を無効にした後、再度有効にします。
下記の表示が出たら、OKをクリック。
こちらの表示について、「許可」をクリックします。
トラブルシューティング2:「オフライン」と表示される
下記の表示のまま先に進まない場合、一度Windowsを再起動するとうまくいきました。
F-droidのインストール
F-droid(フリー&オープンソースのAndroidソフトストア)をインストールします。
目的は、Aurora Store自体のバージョンアップを簡単にするためです。
F-droidのサイトにアクセスし、「F-DROIDをダウンロード」をクリックしてapkファイルを入手します。
ダウンロードしたapkファイルをクリックすると、下記の画面が出ますので「インストール」をクリックします。
待っていればインストールは勝手に終わります。
F-Droidのアップデート(適宜)
スタートメニューから「F-Droid」を起動し、下部の「更新」マークをクリックして、念のためアップデートをかけておきましょう。
下記のように表示されたら、「設定」から「提供元不明のアプリを許可」をONにすればOKです。
AuroraStoreのインストール
F-droidからAurora Storeをダウンロードします。
右下にある検索ボタン(緑色)をクリック。
「Aurora Store」と入力するとAurora Storeがリストに表示されるのでクリックの後インストールします。
インストール完了後、早速Aurora Storeを開きます。
Aurora Storeの初期設定
ようこそ画面です。下部にある「次へ」をクリック。
特にこだわりがなければ Session installer をクリックします。
お好きな色を選択。「Darkord(discord風?)」にしてみました。
文字色の設定です。お好みで。
こちらは指定のリンクをAurora Storeで開くかどうかの設定です。
あまり意味がないので次へを押せばOKです。
もし設定する場合は、「有効化」 をクリックした後、「対応リンクを開く」をONにします。
「サポートされているリンク:」の表示があるのでチェックを入れます。
設定がうまくいくとこんな感じで「有効化」が「有効」の文字に変わります。
各種権限の承認を実施します。「承認」をクリックし、表示される先の権限を有効にします。
設定がうまくいくとこんな感じ。
Aurora Storeを使ったアプリのインストール
Aurora Storeの初期設定完了時の画面です。
今回は「匿名」でログインします。この場合Googleアカウント情報の入力は必要ありません。
使い勝手はGoogle Playとほとんど変わりません。
右下の虫眼鏡アイコンから検索をかけるとアプリの一覧が表示されます。
試しにAmazonアプリストアで提供のない「abceed」をインストールしてみます。
「インストール」をクリックすると、ダウンロードが始まります。
進捗状況が表示されます。
ダウンロードが終わると、インストールしますか?と表示されるので「インストール」を押します。
実際にabceedが動作している様子です。音声についても特に問題なく再生されました。
ただしabceedのようにPC画面表示に対応していない(縦表示のみ)アプリもあるようです。
以降、他のアプリについても同様にAurora Storeからインストールできます。
参考
AuroraStoreリポジトリ https://gitlab.com/AuroraOSS/AuroraStore
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[…] Windows11でGoogle Playストア配布のアプリを動かす方法 Windows 11には、Android用アプリを動作させる「WSA」 (Windows Subsystem for […]