ジャンクのCDプレイヤーを入手し、USB DACとして復活させたりしています。
なぜそんなことをするか?モチベーションと概要を説明します。
暑がりワニ
ストリーミングの音源を昔のCDプレーヤーの音質で聞く…ロマンありませんか?
目次
モチベーション
詳細は別記事にまとめますが、ざっくりいうと以下です。
- 昔のCDプレーヤーは高級機であっても比較的安く入手できる。また独特の音質的魅力がある
- オリジナルよりも高音質を狙える
- ピックアップ等による磁気ノイズの影響がない
- CDの読み込みエラー等による問題が根本的に発生しない
- 当然だがCD以外のデジタル音源を、お気に入りのCDプレーヤーの音質で聞くことができる
概要
CDプレーヤーの仕組み
具体的な手順を説明する前に、大雑把にCDプレーヤーから音声(ライン)出力が出るまでの仕組みを確認しておきます。
- 「ピックアップ」がCDにレーザーを当てて凸凹を読み取り、周辺回路を通じてデジタル信号(形式は主にI2S)に変換する
- 前記信号をDACチップ(及び回路)に入力してD/A変換し、アナログ信号へ変換
- 前記信号に対して、アナログLPF(IV変換)をかけ、ライン出力を得る
- ※サンプリング周波数以上で発生するエイリアシング(折り返し)成分を取り除く
手順概要
従って、CDPをDAC化するためには、
ピックアップから出力されるI2S出力を切断し、USBDDC基板のI2S出力を、DACチップに入力
すれば良いことになります。
USBDDC基板とは、PCの音声をI2S出力する基板です。
代表的なものに Amanero Combo384 があります。
これを買うのが一番良いですが、以下のような互換品も安くておすすめです。
リンク
また下記のようなXMOS搭載のUSBDDCもおすすめです。
リンク
ともかくI2S出力があればなんでもOK!
具体的な手順
- (必要なら)DAC動作に必要な部分に限り修理
- ピックアップの異常など、USBDAC化にあたり不要な部分はこのタイミングで同時に取り除いてしまいましょう。
- 電源が入らない場合でも、DAC部分は生きている可能性があります。
- 回路図や、DACチップ(or デジタルフィルタ)の仕様書を確認し、DACが対応するPCMフォーマットを確認
- I2S? Right Justified?
- インターフェース電圧は?
- USBDDCからのI2S信号を、上記フォーマットへ変換し、接続
- 動作確認
- ケース加工と、各種基板への取り付け
必要なもの
- USBDDC基板(前述)
- はんだ付け用の工具
- レベルシフタ基板(レベル変換モジュール)
- FPGAのインターフェース電圧は3.3Vの事が多いですが、古い機材ですと5Vであることが多いです。
- もちろんインターフェース電圧が同じなら不要です
- FPGA
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先程述べたI2S信号のフォーマット変換に使用します。
もちろんロジックICなどを組み合わせて作ることも可能ですが、上に掲載したような安価なFPGA基板を使うことで、部品点数が少なく済む上、はんだ付けの手間も節約できできるのでオススメです。
FPGA未経験の方向けに、下記の記事で使い方を詳細に説明しています。意外と簡単ですよ!
Amazonの激安基板(Cyclone II)ではじめるFPGA開発(回路書き込み編)
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- ジャンパワイヤなど(2.54mm ピッチのピンヘッダにつなげるもの)
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買っておくと配線等が便利です。
機材ごとの体験記
- CDP-701ES
- PCM-501ES(PCMレコーダー)
コメント
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